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システムを支えるSRE兼テックリードとしての理想と挑戦 卜部真一さんインタビュー 【テックリード/エンジニア】

オズビジョンがメイン事業とする自社サービス開発において、SRE-サイト・リライアビリティ・エンジニアリング(Site Reliability Engineering)- の役割はサービスやプロダクトの信頼性を担う役割としてこのほか重要と言える。

システム運用作業をエンジニアリングによって自動化・効率化し、企業の課題を解決する役割を担い、同時にエンジニアリングの開発効率を上げ精算率を高める事が使命だ。

5年前の入社以来、技術に対しての真摯な姿勢からSRE領域にとどまらず、テックリードとして要件定義〜施策の開発まで、エンジニアチーム全体を技術的、精神的にリードする存在として存在感を発揮している。

そんな卜部さんにオズビジョンで働く楽しさ、エンジニアとしての自己実現と理想さらに今後の挑戦を聞いた。

 

音楽の仕事からエンジニアの世界へ

ーー入社何年ですか?

2017年9月入社になりますから、今年の9月で5年になります。

ーー前職では何をされていたのですか?

前職ではエンジニアとしてオズビジョンとは異なり受託開発案件の仕事をしていました。オズビションにきてからは、自社のサービスを技術者としてよりよくしていくためのサポートをしています。

ーー同じエンジニアの仕事でもスタンスはまったく異なるのですね。

そうですね。前職では営業がとってきた仕事を納期を守っていかに完遂させるかという感じで、一つ一つの仕事には愛着はさほどありませんでした。

ーーいわゆる技術屋さんというお仕事ですね。

そうです。エンジニアをする前は長年作曲の仕事をしていたのですが、音楽ではなかなか食べていけませんでした。エンジニア職もやってみるまで、技術が好きかどうかはわからなかったのですが、やってみると意外と面白くてハマっていきました。面白みとしては、つくったものが世の中にでてユーザーさんに使ってもらって喜んでもらえたら、技術も役に立っているんだと実感できるところです。たとえば、エンジニアの仕事の一つとして、ルーチンワークといえるものをボタンひとつでさっと出来るような仕組みを作ることが出来るんです。そんなところから技術って面白いと思うようになりました。

ーー音楽をやっていた卜部さんが、エンジニアの仕事に興味をもったのはいつくらいですか?

前職でやりながらですかね。最初のうちは食っていくためにはやっていくしかないんだと思っていました。でも当時は不安の方が大きかったです。

ーーいまおいくつですか?

43です。

ーー20年以上前、卜部さんが学生時代にはエンジニア職自体一般的ではありませんでしたよね?

そうですね。僕の学生時代は、Windows95が出たばかりの頃で、パソコンを個人で持っている人も少なかったと思います。

ーー卜部さんがコンピュータを始めたきっかけは?

音楽の専門学校に通っているときにパソコンで音楽を作ることが出来ると知ってそれでやりはじめました。だからいまの仕事とは全然関係のないところから繋がっています。

ーーその当時ハマっていた音楽のジャンルはなんですか?

いろいろです。ポップスからロック、それとジャズ、R&Bでした。

ーージャズなどは特にアナログな印象があるのですが、どうコンピュータと繋がっていくのですか?

楽器の演奏技術や、譜面の読み書きのスキルがなくても打ち込みで作曲することができるところに興味を持ちました。それで作曲の仕事を初めてからは、プロデューサーから楽器を弾いたことのないやつに曲なんか出来るかと言われたこともあって(笑)、それから楽器を触ったりもしました。

ーーもう少し、エンジニアになるまでのお話を聞かせてください。音楽からエンジニアへの転換って意外なキャリアですよね。やはり転身のきっかけは収入ですか?

一番大きかったのは収入です。当時彼女がいたのですが、収入がなかったのでデート代もケチっていたんです(笑)。そうしたら、あなたと結婚とかありえない、私結婚したいからゴメンナサイと振られてしまいました。それも転職のトリガーとなりましたし、タバコ代、ご飯代、出かけたくてもお金がないから行けなくて、きちんとした生活をしなきゃと思ったのがきっかけでした。

ーー卜部さんがエンジニアに転身した時代はエンジニアの仕事自体多かったんですか?

当時はミクシーやブログが流行っていて、ウェブサービスバブルの時代でした。それまでは音楽のプログラミングを仕事にはしていましたが、プログラミングのプロとしてやっていたわけではないので、エンジニアの技術としては未熟でした。ですので入社してからは、技術レベルが全然違うので、年下の先輩から、何してんねんとか怒られてビビっていました(笑)。でも、これを諦めたら無収入になって生活手段がないと危機感を感じていたので、食らいついていた感じですね。大学を出てきちんとした教育環境にあった人たちがうらやましかったのですが、絶対に負けたくないと思っていました。

ーーエンジニア界の雑種的な立ち位置から努力で頑張ってこられたんですね。

30歳越えたらゼロからエンジニアをやるのはキビシイと言われていた時代です。そんな噂には負けたくないと思って頑張っていました。なによりも、普通の生活がしたいと思っていましたから(笑)。親も安心させたかったし、女性からもこの人だったら結婚してもいいと思ってもらえるような人になりたいという一心でした。

ーー人としてのインフラを整えたいと思ったと(笑)

そうです(笑)。当時の最重要課題が「生活の基盤を安定させる」でした。普通の30代とはだいぶ違っていました。

ーーオズビションに入社したきっかけは?

前職の仕事自体が収縮していき社員も減らしていたタイミングで、僕が担当していた案件が終わりクビになりました。
その時はマジかと思っていたのですが、なぜかこれもひとつのきっかけだと前向きに考えていました。ある程度技術も身についてきて、新しい仕事ってどんなもんやろという興味もありましたし、エンジニアの仕事ってどんな仕事があるんだろうと探しているタイミングでオズビションと出合いました。

ーーどんなところに興味を持ちましたか?

最初のところでも話しましたが、前職と違い自社サービスをやっているところに興味を持ちましたし、面接のときに会社をみさせていただいた職場の雰囲気も印象的でした。
エンジニアというと、隣で働いているのにチャットで会話するのが普通だったりするのですが、オズビションでは普通にコミュニケーションをとっていたり、ビジネス側にもエンジニアから意見を言える環境があり、こういう環境があるんやなあと感心しました。この環境なら自分が愛着のあるサービスとしてどんどん仕事ができて面白そうやなと思いました。

それと「ハピタス」を使っていたということもあり、ここに転職したいと思いました。

ーー音楽からエンジニアの世界に入ったときとは違い、生活のインフラを整えることを考えずに転職出来たのですね。

そうですね(笑)。やっと自分が役に立てる仕事をということが、仕事選びの基準になりました。前職ではエンジニアはエンジニア、ビジネスはビジネスでコミュニケーションをとっていて、お互い相手は何を考えているかわからない感じでした。でもオズビジョンでは自分たちのサービスをやっていることもあり、ハピタスというサービスをより良いものにしていくために全社一丸となってやっている雰囲気があって、それがものすごく良かったです。

ーーそんな風通しのよい環境の中でも、卜部さんは率先して声を上げる、オープンマインドな人だとお聞きしました。

それはオズビジョンをさらによい方向に変えられると思っているからです。エンジニア目線でマーケティング的な話もたまにすることがあります。もちろんマーケティングの方はその道のプロで、その点では僕は素人であることには代わりがないので、技術的なことに関わる部分で何かお手伝いができればなんでもしたいと思っています。

ウェブサービスで人々の生活に貢献する

ーーエンジニアとしての日々のお仕事はどのようなことをされていますか?

現在はオズビジョンのSRE兼テックリードとして、エンジニアリング全体のあらゆるところに関わって技術的なサポートをしています。

SREとしては、日々改善事項があるのでその計画を立案して、どのように進めれば最適か、どのようにすればエンジニアが仕事をしやすくなるか、また問題が起きたときにその問題に気付きやすくする為の仕組みをどうすればいいか等、同じSREのメンバーと試行錯誤して実現していくという事をやっています。

また、テックリードとしてはエンジニア全体の開発に関する仕事の進め方についてどうすれば事業として一番運用がしやすい実装にできるかを考えたり、ソースコードについても自分以外の人が書いたコードの修正をする場合、知らない人に対してもそのコードが何を意図したものなのかを伝えられるかなど、技術力を上げる為に「レビュー」という観点でサポートしています。
レビューもその人だけの知見にするのではなく、横展開できるようにきちんと仕組みを残して、他の人も同じような指摘をされなくていいようにする仕組みづくりをしています。

ーー技術を軸にチームを支えている卜部さんですが、ご自身が仕事をする中でワクワクするような経験はありますか?

リモートで仕事をしている状況であっても、メンバー同士のコミュニケーションがDiscordやGoogle Meet、あとSlackハンズオンを使ってすぐに確認できるような情況をみんな積極的に使ってくれるので、直接同じオフィスにいるような感覚でメンバーが動いてくれる状況は仕事のやり方としては面白いです。

あと、事業とやることがズレてないのであれば、こういう事をやってみたい、という事も、「じゃあやってみたらいいじゃない?」という話になるのはやりがいだと感じますね。もちろん責任は伴いますが(笑)

例えば、デプロイメントの仕組みに自社特有のデプロイのツールを導入していたのですがメンテナンスがしにくいので、今よく使われているデプロイツール、AWSの「コードパイプライン」を導入してみようという話になって、検証もしてみて、会社としてもメリットがあると分かったら導入する。という事を実現して、開発効率が上がる改善などしてきました。

ーー卜部さんからみてオズビジョンに合うエンジニアってどんな人だと思われますか?

ハピタスのシステムにしても改善するべきところが山ほどあって、これをみて直すの楽しい!という人は向いていると思います。改善のしがいがものすごくあると思います(笑)

ーーオズビジョンの理念である「人の幸せに貢献し、自己実現をする集団で在る」についてはどのようにお考えですか?

エンジニアの仕事はお客様の目にはつかない仕事です。だから自分の仕事が人の幸せに貢献できているのかということに関しては、いまはまだそこまで実感がないというのが正直なところです。でも僕らの仕事が基盤となってマーケティングの人たちが自由に動けたり、開発の人が開発しやすい状況が出来ていて、そこでの声をフィードバックとしてもらっているので、ユーザーの皆さんの生活にも貢献できている意識はあって、それが自己実現に繋がっているのかなと思っています。

ーーオズビションの一員としての喜びを感じる瞬間はどんなときですか?

以前あるサーバーを手がけたのですが、トラブルがあって前のバージョンに戻すという出来事がありました。すごく悔しかったのと同時に叱責されるかとも思ったのですが、みんなからもう一回頑張ろうと言ってもらえました。たとえ失敗をしても、次は同じことが起きないようにどう改善するかという、前向きなことが考えられる状況はオズビジョン全体に浸透しているのはいいことだなと思いました。前職だと始末書を書けと言われて、それだと失敗することをビビって出来るだけ失敗しない方法だけを考えようとなっちゃうんですよ。理想に向かって世の中にないものをつくるという土台があるのはすごくいいことだなと思います。

ーーそのようなカルチャーの後押しもあって技術的な挑戦も可能なんですね。
  挑戦という観点でいうと、卜部さんがエンジニアとしてメチャクチャ燃える瞬間ってどんな時ですか?

やったことのない技術のタスクを無茶ぶりされた時ですかね(笑)
終わらなくても、絶対に終わらせたんねん!って気持ちでやってやります。

ーーハードルがあると燃えるタイプですね、そんな卜部さんが今実現したいSREチームの理想とはどのようなものでしょうか?

メンバーがいつも意識出来るようにSlackのSREチャンネル概要に書いてあるんです。

Webアーキテクトのプロ集団であり、社内外からあこがれるチームである

理想はこの言葉の通り、技術のプロフェッショナルであって、どのような方針で進めればよいかというあらゆる提案を技術面で解決できるようなチームになるという事すね。

ーーなるほど、それではテックリードとして開発組織をどのようにリードしていきたいと考えていますか?

代表の鈴木さんの言う「専門性を高めていく」という指針に乗っかるような感じで、全体的にスキルを底上げして、あまりオズビジョンとしては嬉しくないともうんですが、もしも社外に転職した時にその転職先で「この人めっちゃすごいんやけど、、」と思われるような人材になる、そういう状態にチーム全体がなるっという状態を目指したいです。

すごい人たちの集団、メンバーの誰と仕事しても技術的な気づきがある集団になれればいいなと思いますね。

まぁ、まずは僕を抜いてください(笑)

ーーありがとうございます。最後余談となりますが、、、
  卜部さんと言えば、Slackの#猫 チャンネルでみられる溢れんばかりの猫愛ですね🐈
  エンジニアとしてSRE、テックリードとふたつの役割を担う忙しい中でも、マメな#猫チャンネルの書き込みや、他のメンバーへのリアクションの速さなど猫愛のすさまじさが垣間見えます。

#猫チャンネル嬉しいですね~(笑)
メンバーのお宅の猫の様子をみたり、気になって仕方がないですね、「かわいいね~」ってなります(笑)
独身の時は猫飼ったりはしてなくて、猫=まぁかわいいよね。っていうくらいだったんですが、嫁と結婚して猫と暮らすようになって、「猫めっちゃ可愛いやないか!!!」って(笑)もう、猫の下僕でイイです!!くらいの感じです(笑)
うちの猫、トイレが終わると「にゃー」って呼んでくれるんですけど、そのタイミングですぐ「はい!片付けさせていただきます!呼んでいただいてありがとうございます」って飛んでいきます。トイレがキレイになると猫は満足して寝てくれるんで、そんな姿を見て「あぁ、よかった♡」って思うんです。ほんと、猫の事になるとダメですね。
猫が仕事中に見れるし、猫好きのメンバーと情報交換できる大切なチャンネルですね。猫好きに悪い人はいないです。はい(笑)


「技術」と「猫」の話題になると目を輝かせてお話してくださる姿が印象的な卜部さん。
事業成果につながる開発組織のリードという功績が評価され、2022年下期社員総会では見事「Best Work賞」を授賞。
改善が楽しい!無茶ぶりが燃える!という、現状に満足せず自ら技術を磨いていく姿は、開発組織のローモデルとして大きな存在感を放っていました。

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